ああそうだ遅いけど

イギリスでブラジル人が射殺された。
読売

ブラジル人技師誤殺、英の独立委員会が審理開始
【ロンドン=長谷川由紀】英国の警察苦情処理独立委員会(IPCC)は25日、ロンドン南部の地下鉄ストックウェル駅で、ブラジル人電気技師のジェアンシャルレス・ジメネゼスさん(27)がテロ捜査中の警官に誤って射殺された事件について、審理を開始した。
 IPCCによると、初日の審理で、ジメネゼスさんが頭部に7発、肩に1発の計8発撃たれていたことが明らかにされた。これまでは目撃証言などから、警官がジメネゼスさんの頭部に5発発射したと思われていたが、実際はそれより多かったことになる。
 この事件では、ジメネゼスさんのビザが失効していたことが誤殺につながった可能性を示唆する報道もあるが、BBC放送によると、ジメネゼスさんの家族はこれを否定、警察当局を提訴することを検討しているという。
 一方、ブレア首相は25日、この事件について初めて公式に言及し、「心から申し訳なく思っている」と述べた。
http://www.so-net.ne.jp/news/yomiuri2/world/html/20050726i404.html

短慮の誹りを敢えて受けますが、極めて現代というものを端的に表す事件だと思いますけどね。常識的に考えて「頭に」「7発」「誤って」命中させられるものか。肩に当たって、相手の足が止まったあと追いついて、足で押さえつけた後一発一発当てたんでないの。つーかそうでなくて7発当てるなんてまず無理でしょ。明らかにタダのハケ口、ついでに根底にある人種差別(これが白人相手だったらここまでは行かなかったと断言しよう)。しかしそれら腐った感情は「正義」と「安全確保」で正当化される。今回もほとんどおとがめなしか、せいぜい形式的な謝罪と二束三文の賠償がされるだけで終わるだろう。
「あやしきは罰する」。その論理が他者の命を奪う理由としてまかり通るのは、安息とは程遠い世界だというのに。「自分たち=世界」だと考える人々は、少し考え直す必要がある。我々、というか私が個人的にできるのは身近な「彼ら」と口頭で殴りあうことだけ。ちょっと切ない。