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盲目の音楽家Ray Charlesの一生を描いた、実話をもとにしたドラマ。実際の映像はあんまし無いのでドキュメンタリーというと少々違う気がする。残酷なまでに音楽を愛した人間の姿を主演のJaime Foxx(この映画で主演男優賞@アカデミー賞)が演じる。ネタバレはあんまりしたくないけど、実際映画にされているのはヘロインと過去のトラウマから解き放たれる転換点まで。個人的にはそっから残り30年くらいの人生があるんだから最期まで描いて欲しかったんだけど…まぁそれでも半生だけでも十分に波乱万丈な人生だもんなぁ…。
主人公のRay、名前を知らなくてもこの人の音楽はまずどこかで聞いたことがあるくらい超有名。Hit the Road JackとかMess Aroundとか。ピンとこないって人は上記のアドレスから「ENTER SITE」へ。新しいウインドウが開き、右下のアイコンをいじるとイロイロ視聴できます。ジャンル的にはR&B? ゴスペルも混じったりカントリーもやったりだからどれかにくくるのは難しいかもしれないけど。
米国の暗部というか恥部である黒人差別の実態が描かれたりもするんだけど、扱い方が微妙だから正直要らなかった。だってこの人が主人公だと「才能さえあれば人種差別があっても関係ないよね?」って言わんばかりになってしまう。日本の学校じゃあまり生々しく教えないから、こういう事実もあったんだよ〜ってことを伝える材料にはなるんだろうけど。
ちなみに30年ちょい前まで米国では当たり前のように黒人「専用」トイレがあり、バスの後部は黒人「専用」座席であり、黒人の子供は黒人「専用」小学校に隔離されていたのは日本の中学高校の歴史の時間で習う通り。今では観光スポットとなっているニューヨークのハーレム(当時、黒人が住むスラム街)なんて、うちの家族が渡米した20年前でも公共バスには防弾ガラスと網が張られ、ショットガン装備の武装警官が同乗してたそうです(親から伝聞)。ベトナム戦争下での反戦運動と結びついたりして黒人による公民権運動は数多の犠牲を払いつつも成功し、現在では表面上皮膚の色による差別は存在しません。あっちの人に言わせると「数々の問題を自由と平等の名の下に解決してきた『成果』」らしいですが、改革の際に払われた犠牲について触れられることがあまりに少ない。
あ、そうだ先日「ネバーランド」を観にいったときから始めたんですが、映画で気に入ったフレーズをメモるようになりました。なので今回も。

When I walk out that door, I walk out there alone in the dark