で四方山なんだけど

せっかくなのでインターン時にやったテーマを簡単にまとめておこう。
ちなみにターゲットとなったのは某大手メーカー。
キーワードは“it's a ○○○○”とか。“ウォー○マ○”の生みの親。
売上高が7兆円くらいで、営業利益は1000億円程度。利益率でいくと1.5%くらいか。んで、そんな某企業の時価総額は、というと5.2兆円くらい。
…まぁ売上を下回る時価総額なんてね、基本的にはダメなはずなんですよ。ついでに見ると現金等価物が1兆円、総資産で見ると9兆円。こりゃお買い得な会社だと。凄く単純に考えて、5兆円でガバっと丸ごと買えば切り売りして4兆円の儲けになるんだから。ホリエモンもびっくりなマネーゲームができちゃう。
とまぁ「これじゃ不味いでしょ」ってわけで「この会社の企業価値を上げるM&Aを提案しなさい!」てのがお題。
奇しくも自分が現在進行形でサービスセンターと喧嘩してる会社なわけで、どう料理してやろうかと胸をトキメかせて挑んだんだけど。…ぅん…こりゃ…重症だわ。
この会社、大きく分けるとエレクトロニクス部門とコンテンツ部門にわけられて、売上高はエレクトロニクスが5兆円、コンテンツが2兆円といったところ。でもエレクトロニクスは部門別に見ていくとほとんどの部門で赤字。コンテンツは平均して6〜7%くらいの利益率。要するに、今のキャッシュのほとんどはメインでもないコンテンツ部門が稼いでて、それでなんとかなってる。ただコンテンツ部門だって調子がいいわけではなくて、研究開発投資がかさむゲーム部門は年々調子が悪くなっていってる一方だし、音楽だってしばらく赤字が続いてたのを製作部門を切り離すという形で数字上改善させただけ、金融はそもそも「なんであるの?」と中の人たちも首をかしげる
唯一明るい話があるとすれば、エレクトロニクス部門に関しては去年から3年計画で大改革中。計3000億円くらいをつぎ込んで、コストカットやら不要資産の整理やらを。上手くいけばコスト構造が改善されちゃったりするかもね。あとなんであるのかわからない金融が2007年には切り離し決定とか。(その勢いで不採算部門全部切っちゃえばいいのに…)
…さて。
まぁ同じグループでやってた人間からどんだけ電波な発言が出てたかはmixiを参照してもらうとして。個人的に考えた内容。
エレクトロニクス部門は正直部外者が手を出せない。聖域になっちゃってるという観測が多すぎ。多分経営陣の前で「ウ○ーク○ンをブランドごと売りましょう!」って言ったら即退場させられるだろう(だって売上が半分になってるしー。ipodに勝てないしー)。テレビも同様。半導体部門は現在の副社長(久多○木)の遊び場になってるし、カメラだってなんだってしがらみが多すぎる。エレクトロニクスで一時代を作っただけあります。無駄に重厚。
とまぁケチョンケチョンに言いつつも。
テレビでは日本中から「この売国奴!」と叫ばれ、政府が主導のプロジェクトから外され、それでも某韓国メーカーと手を組んで液晶パネル会社を合弁で作った(絶対、技術をガンガン流出させてるけど)。採算の取れないブラウン管も清算が始まってるし、マネシタさんには勝てなさそうなプラズマからも撤退。ようやく選択と集中ができてきてる。意外にこの会社のブランドは日本よりも米国で支持が厚く、実際パッとしなかった液晶のシェアが新ブランド投入で一気に1位になったり。ここから結構戦えるんじゃないか。市場としても日本の3倍のボリュームがあるわけだし。
オーディオは家庭用オーディオに関して言えば縮小するのが時代の流れ。ちょっと前にプロ仕様の製品群から撤退してる時点でもう戦う気が無いとしか。ポータブル部門は完全にipodに潰されてたけど、デザイン的に優れてた新型の投入によりある程度のボリュームは確保できた。あとはいわゆる「チャリンチャリンビジネス」を確立できるかが焦点。個人的にそこは無理だと思うから純粋にハードビジネスで頑張って下さい。
PCは意外に頑張ってる。低迷してたシェアも利益率も回復してきてるし。まぁ個人的にはVA○Oなんて買わないからシラナイけど。別に何が優れてるわけでもないけど、信者相手の商売はまだまだ続けられるでしょう。
半導体は意外にちょっと凄い。サムス○には無い技術力は確かにある。だからこそCellとか怪しい世界に入ってっちゃうんだけど。少し久多良○の呪縛から解き放って外販とかにも力を入れた方がいいんじゃない?
とまぁ、実は下手にメスを入れるよりか自浄を待つ方がいいかも。曰く「改革」の成果が2年後には出るので、それを見てからでもいいでしょう。
んでじゃあどこに手を入れるのか。
コンテンツ。それも映像。
去年5000億規模の買収を行ってるにもかかわらず、ロクに活用されていないコンテンツが多すぎる。ドラマにして1万本超、映画4000本。この中でしっかりと「金をとれるもの」と「金をとれないもの」のカテゴリー分けをするところからスタート。「金をとれるもの」に関してはいわゆる「チャリンチャリンビジネス」が使えるので、ツタヤのパイを奪いに行けばいい。現在年間4億本近くのレンタルが行われてるんだから、まぁ3割は奪えるでしょう。とはいえ、ツタヤは「延滞金で儲ける」ビジネスだから少し工夫はしないといけないけど。BBが広まってる昨今、1本あたりのDL時間をどこまで減らせるかとか、回線の状態に左右されない仕組み作りが鍵となるでしょうな。でも例えば「VA○Oからなら割引でDL可能!」とか「(将来的に映像が見れるようになるなら)ウォー○マ○へのDLなら割引!」という形をとればハードと上手く連携できるんじゃないか。まぁそういったもののためにそのハードを買う人間がどれだけいるか知りませんけどね。色々プレミアムをつけられればイケる気もするし。
「金をとれない」ものは同じくチャリンチャリンビジネスにしても広告収入で勝負がいいんじゃないか。USENのgyaOがあんだけ好調なところを見るに、15秒/30分程度の広告なら皆耐える。つーかテレビより短いし。ネットとか会員制とかの旨みを活かして、アグレッシブにテレビのパイを奪いに行けばいいと思う。
ゲームはなぁ。…ゲームはなぁ。そもそも次世代機が売れるかどうk(うわなにをする
だって50ギガ入る光ディスクを動かすためのゲーム機なんて要らないでしょう。しかも一機あたりの単価も一本あたりの単価も高そうだし。
ポイントはゲームに関しては自社コンテンツを持たないところ。上流から下流まで垂直統合を極めるか、下流は握らない方向に走るか。まぁどっちもどっちなんですけどね。コンテンツ部分まで持ったら持ったでいいことはありますよ。いわゆるコンテンツビジネスの旨みは今現在、全然ないわけで。しかもハードが売れないとソフトも売れなくて、売れるソフトが出せないとハードも売れない。それを全部他社任せにしてるんだから怖さはある。でも逆に、人任せだからこそ馬鹿みたいに高騰する一方のソフト開発費を背負わなく済む。まぁジレンマといえばジレンマですよね。一応、ここで垂直統合を図ると任天○みたいになっちゃうから現状維持。まぁなんてゆーか…3は売れないと思うし、アレが売れないと過去の遺産に食わせてもらうことになっちゃうんだけど。